意味をデザインする

われわれが「デザイン」という時は、まさにこの意味で使っているという動画があったので紹介します。

この動画は多分、立命館大学の新学部のPR動画ですが、その前段で企業とデザインの話をしています。その部分を是非ご覧いただきたいです。

「概念のデザイン」「経営者以外も重要」「意味=価値」「問題解決から離れる」「愛について考える」

なかなか濃密な言葉が詰まっている動画です。
全部じっくり語りたいくらいですwww

「企業が存在する意味をデザインするのがブランディング」「正解を作っていく」「意思が大事」。

こういうのって大企業だけのことだとお思いではありませんか?

我々は毎年1名でも雇用をする規模感であれば、ほぼほぼ同じように機能するのがここで語られている「デザイン」だと考えています。

この動画では度々、意味をデザインする。

例えばビジョン、経営理念などわかりやすいと思います。

この動画の最後のほうで可士和さんが「星を繋げてかに座を作る」という話をしていますが、まさにそれなんです。

みなさんは星座の星を線でつないだ図を見て、あれがカニ?双子?オリオン?天秤?って思いませんでしたか?

僕は強引だなと思ってました。
でも、かに座はかに座なんです。

まさに、意味の本質ですよね。

意味そのものをデザインするとは、物事の価値観を作っていく事であり、それを宣言する事であり、周りに納得してもらうことなんです。

Wikipedeiaによりますと、16世紀のヨーロッパの星座でかに座(Cancer)にロブスターの絵をあてているものもあるようです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8B%E3%81%AB%E5%BA%A7

ちなみに癌の英語、Cancerの語源でもあるそうです。
癌が広がる様子がカニの足を広げる感じに似ていたからだそうです。

まさに意味の本質は「その意味にすること」なんです。
意味は作らなくっちゃならないんです。

まず誰かが「この意味で使う」と決めてなくっちゃいけません。
決めただけではだめでそれを明文化して宣言しなくてはなりません。
宣言しただけではだめで、使っていかなくてはなりません。
使っていくだけではだめで、広めていかなくてはなりません。
他の人も使い始めて、ようやくその言葉の意味となります。

企業のビジョンや理念、ブランディングと同じですね。

つくるのも大変だとは思いますが、それを広めていくのはもっと大変です。
ですが、経営陣以外がその意味を使い始めたとき、きっと自分たちの努力だけでは作れないものが生まれ始めているはずです。

丁度この動画の話で、物流の例えが出ていましたが、意味をデザインすることの目的は、その意味を周りに活用してもらう事です。
意味が価値を創り出していきます。

デザインにはそういう力があります。

このデザインのチカラを是非、広めていきたいです。


余談ですが、AIがデザインに及ぼす影響について佐藤可士和さんが「ポジティブな方向にもっていかないといけない」と言っているのにちょっと安心。
ぼくも聞かれればこういう表現を使うしかないなと思っているので、同じ意味で使っているのだと、勝手に思う事にしました。

この裏には、デザイナーにとっては、放っておいたらネガティブな面が強くなるかもしれないという意味が隠れていると思います。

これはデザイナーの話です。
AIに出来ない仕事があるという話をしていますが、AIに出来ない仕事をするには相当に勉強しないといけないでしょう。

一般の方には、ポジティブな影響のほうがはるかに多いと思います。
デザイナーにはちょっとした試練の時代です。

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